ゼミ講師紹介

1.何で教授になりたいと思ったか

 身近にそういう職業の人がいたから,大学の教員という仕事もあるということを子供の頃から知っていた。大学教員になりたいと真剣に思い始めたのは大学4年生の頃。その理由は,好きなことをして食べていけることほどすばらしいことはないと考えたから。長期休暇があるのも魅力の1つであった。毎日,朝早く出社して,終電近くに帰宅する会社勤めは自分には向かないと思った。

 しかし,今は教員になったにもかかわらず,教育研究に加えて,それ以外の仕事もするようになり,比較的朝早く出校しているし,長期休暇(休暇といっても遊んでいるわけではありませんが)もそれほど取れなくなっている。少し疲れましたが,年齢に応じて仕事の質は変わっていくものなので,必要とされていることは有り難いことだと割り切って毎日,業務に勤(いそしんで)しんでいる。

 

2.大学生の頃はどうであったか

 決して優等生ではなかった。しかし,好きなことは一生懸命に取り組んだ。それがゼミでの勉強。英語のテキストを使用していたので(翻訳本はなかった),ゼミでの予習箇所を毎日訳して予習していた。夏期休暇中も,ゼミ合宿の発表のため,洋書と格闘していた。まるで英語の授業のようではあったが,もともと英語が好きだったので,大変ではあったが,楽しかった。

 大学3年時が終わると,1年間休学して,アメリカへ語学留学た。留学というよりは,遊学で,あまり勉強しなかったのが今思うと若干後悔している。しかし,そのおかげで,自分の世界が広がったのが良かった。当時は,大学は4年間で卒業するのが当然視され,語学留学するために休学したいと教務課に願い出たら,怒られた。今とはえらい違いであった

 これがきっかけとなって,大学院生の時には進んでイギリスへ留学し,世界の様々な地域の人たち接することが出来た。自分とは異なる容貌,価値観を持つ人たちと接することが自然に出来るようになり,これは現地調査であちこち飛んでいる現在,大いに役立っている。

 

3ゼミを通して何を学んでほしいか

 ゼミ生には発展途上国に関わる仕事に就いてくれるのが,ゼミの指導者としては最も嬉しいが,人気分野であるにもかかわらず,採用数は少ないので,これはなかなか難しい希望である。また,勉強としては途上国に関心があるが,仕事は別というゼミ生もいることと思う。それはそれで良い。

なので,ゼミ活動では,途上国問題を1つの題材として,現実に起こっている様々な経済現象の中から問題を発見して,それをいかに解釈し,どのように解決に結びつけていくのか,という問題発見・解決能力を身につけてほしいと願っている。

 

4ゼミの雰囲気はどうか

 ゼミ生のカラーは毎年違う。そこが指導の難しいところ。元気のいい学生が多い年もあれば,全く逆の学生が中心の年もある。女子学生が半数以上を占める場合もある。なので,年によってゼミの雰囲気も大きく変わる。

 ただ,最近の傾向として,ゼミの規模(つまり人数のこと)が大きくなってきたので,賑やかで活気はあるが,その反面,ゼミ生一人一人に教員の目が届きにくくなっているという欠点がある。今以上に,教員とゼミ生,そして,ゼミ生同士が気軽に話し合える機会を設けて,風通しの良いゼミにしたいと考えている。

 

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